1,自己効力感とは
自己効力感という言葉をごぞんじでしょうか。
ある状況において必要な行動をうまくできると思える認知状態をいいます。
「自分にはできる」というような自信ですね。
アルバート・バンデューラという心理学者により提唱されました。
自己効力感が高いほど行動に移す可能性は高く、いい結果も生まれやすく、失敗しても立ち直りやすいとも言われています。
自己効力感はたとえ小さなものでも成功体験をしたり、自分と似たモデルから学んだり、ほかからの良好な評価から高まります。
自己効力感が低いと、たとえ能力があっても行動する意欲が減退し、行動に移さなければ結果もでにくいということになります。
2,私と自己効力感
私の場合今までは、自己効力感はそこそこあると思っていました。
仕事や家庭など、自分のテリトリーに関しては、「何とかなるでしょ」とおもってやってきました。
それで、回ってきました。
ところが、年をとってリタイアしてから、「できない」とか「不安だ」と思うことが増えてきました。
そして、生活が消極的になっているような気がします。
たとえばZoom。
興味はあったのです。
しかし、私はすすめられても1年くらい手が出ませんでした。
「なんか、苦手だなぁ」と考えていました。
それで行動に移せませんでした。
やってみれば、便利なものです。
今後医療などもリモート診療も増えるのではないでしょうか。
逃げていてはダメなものだなと思いました。
興味があることなら、今までは取り合えずやってみてダメならダメでいいやと想えていたのですが、「難しそう」「面倒そう」と理由をつけて逃げるようになっています。
何故でしょうね。
「老いたから」で済ませることもできます。
それはそのとおりなんでしょう。
年をとって、自分の思うようにならないことが多くなりました。
以前なら簡単にできたことが、なかなかできなくてイラ立つこともあります。
自己イメージとの齟齬ができています。
老いに伴い記憶力は減退しています。
新しいことはわからないことが多いですし、覚えようとすると覚えるのに時間がかかります。
反応速度も鈍くなっています。
指先など不器用になっている気もします。
「できない」と思いたくなることが増えてきます。
そりゃあ自己効力感もさがって、行動に移さなくもなります。
でも、それを放っておいて、行動せず、行動しないから結果も出ないというサークルが続くと、じりじり衰えるだけです。
それで、ますます自信がなくなってネガティブな心持ちになっていくのはいやだなぁ。
健康も衰えていくだろうし、活動も減っていくでしょう。
しかし、今までの自分のようにはやっていけないけれど、できることはあるでしょう。
新しい自分を作っていく方が楽に生きられそうです。
その為にも行動し、新しいステージで小さな成功体験を重ねたり、自分がこうありたい高齢者を参考にし自己効力感を高めていきたいです。
そうして、ポジティブな心持ちで生きていきたいと思います。