野良の覚書

シニアおばちゃんの日常雑記 まだまだ元気

「やばい」という言葉で思ったこと。

昨日テレビを見ていたら、言葉の正しい意味を問うような話をしていました。
その中に「やばい」という言葉が入っていました。

「やばい」は、危ないというような意味ですね。
江戸時代から使われていた言葉です。

現代では、「まずいね、危ないね」という否定にも、「いいね、最高」という肯定どちらにも使われています。
言葉そのものの意味がなく、状況で判断するものになっているような気がします。


その「やばい」、テレビを見ていると、多用されていますね。
若い子が中心ですが、大人でも使います。
実生活でもかなり使われているようです。

 

私も柄の良い人間ではないので使います。
本来の意味で。
「その問題、やばいね」なんて結構使っていました。
人と状況を選んでの使用です。
あと、独り言ですね。
「やばっ、忘れていた」というような使用法ですね。

「やばい」はもともとが香具師や泥棒の隠語であったともいわれ、現在でもビジネスの世界で使ったら顰蹙を買うような位置づけの言葉です。
だから、TPOはあると思っていました。

 


それが、今の「やばい」の使われ方、すごいですね。
美味しそうなスイーツを見て「やばい」(おいしそう)
体重が増えて「やばい」(困った)
かわいい猫をみて「やばい」(かわいい)
なんでも「やばい」です。

 

様々な状況、シチュエーションを表現できる便利な言葉になっています。


でも、多用は私の好みには合いません。
他の言葉でわかりやすく表現できるのになんでも「やばい」で済まされては単調です。
「やばい」って感情は伝わっても、どうヤバいのか内容は伝わらないなと思うことがあります。
語感も乱暴な感じがします。
しかし、「やばい」を否定する気もありません。

 


言葉は生き物で変化するものです。
流行言葉は精査されて、ほとんどの流行言葉はいつの間にか消えていきます。
残ることができる言葉は、その言葉にそれだけの強さがあるということです。
唯一の正しい日本語なんてありませんよね。
だから「やばい」という言葉の使い方も、時代の波に洗われてのこるのならば、それはそれでいいのです。

 

美しい言葉ではないと感じますが、時代を移す言葉ですからダイナミズムは感じます。
「やばい」という言葉の新しい使い方は定着するかどうか、ちょっと興味があります。
今は、まだ流行言葉の段階じゃないかと思います。

 

若い子が「やばい」を多用するのは、わりあい平気です。
若い時って自分たちなりの言葉を使う。
そういうものだものって思っているから。

 

ただね、いい年をした大人が「やばい」を多用するのは勘弁してほしいです。
「やばい」ってたしかに便利な言葉です。
だからこそ、なんでも「やばい」ですまそうなんて、あまりに無精じゃないですか?
大人なら、もう少し、しっかりコミュニケーションとるようにしてくださいなと思ってしまうのです。
「やばい」にたよっていると、他の言葉が出てこなくなるかもね。