野良の覚書

シニアおばちゃんの日常雑記 まだまだ元気

日本の伝統工芸 駿河竹千筋細工

虫の声も聞こえだしたし、そろそろ玄関飾りを変えることにしました。
今年の秋はこれを飾ろうと待ちかまえていたのは、これです。



静岡市の伝統工芸品、駿河竹千筋細工で作った虫かごと鈴虫です。
鈴虫は2センチくらいの大きさです。

美しいでしょう?

 

鈴虫は、写真ではそうは見えませんが、実物を見ると本物と見まごうほどです。
艶々して今にも飛び出しそうです。
樹脂などで精密なフィギュアは作れますが、それとはまた違った味わいが魅力的です。
竹独特のわび・さび感っていうのかな。
母から譲り受けたお気に入りの一品です。


駿河竹細工は静岡市駿河区、府中といわれていた地域で、江戸時代前期にはすでに特産品として人気を博していたようです。
その中でも丸ヒゴを使った駿河竹千筋細工は、最も特徴あるものと言われています。

明治6年のウイーン大博覧会にも日本の特産品として出品されています。
特徴は細い竹ひごを使って組み立てるため、繊細な仕上がりで、軽く、細やかな模様があったり、曲線が美しい事です。
ランプシェードやかごのような実用品から、この虫かごや風鈴のような季節ものがあります。

 


こういう品物を見ると、大量生産品とは趣が違っているなと感じます。
存在感があります。
小さいけれどチャチという感じはしません。
シッカリした技術に裏付けられた作品だとわかります。

見ていると、心が豊かになるような感じがします。

竹細工は、長く使っていると、白っぽい茶色があめ色に変化し味わいがまします。
こうした変化もいいんですね。
これからどんな風に育っていくか楽しみです。


手作りの風合いと、使っていると増す味わい。
そんなところが竹細工の工芸品の魅力でしょうかね。