野良の覚書

シニアおばちゃんの日常雑記 まだまだ元気

金継ぎが人気なんだって。なぜ?

昨日は、教室に行って金継ぎを楽しみました。

最近金継ぎが人気なんだそうです。
教室も希望者が待機しているんだって。

金継ぎは、壊れた器等を漆で固め、金などで加飾し修復する伝統工芸です。
段々衰退している伝統工芸に人気が出てきているとはすばらしい。
そういえば、ハンズに行くと金継ぎキットなんて売っていました。

でも、なぜ今金継ぎ

私は、お気に入りの器が欠けたけれど捨てられずとってありました。
蒔絵の練習をしている同じ部屋で金継ぎの練習をしている方々をみて、「なんだ、継げばいいじゃないか」と思ったのです。
それがきっかけで、金継ぎを始めました。

金継ぎを始めてみると、簡単な初歩の金継ぎならば、工程が決まっているので丁寧に取り組めば取り組みやすい作業です。
細かい作業を確実にやっていく根気と集中力があればできます。
この、「細かい作業・確実に・集中して作業する、これを実行していって一つの作品を作り出していく体験」がいいリズムで心地よいのも気に入りました。

 

集中して金継ぎをしていると、心が静かな時間を過ごせます。
加飾をどうしようか、それを考えるのも楽しいです。

今まで、壊したら嫌だなとお蔵入りしていた器も、「壊れたら繕えばいいさ」と気軽に使えるようになりました。

 

まとめると、「実利的であるところ、物を大切にするこころ、作業をしている時間の心地よさ、」こんなところが私が金継ぎをする理由です。

こんな私と同じような気持ちで金継ぎを始めるような人は結構いるのではないかとおもいます。
今までだってこういう人はいたはずです。
でも、なぜ今人気に?

いくつかの理由が重なっているような気がします。
①モノ消費からコト消費(非日常的な体験に価値をみいだす)への社会意識の変化
②SDGsという社会の流れ
③海外からの逆輸入
④初歩の金継ぎならば、工程を確実にやれば気軽に始められ、成果も見える。


海外では金継ぎは、実利的な繕いではなく、壊れたものをあえて目立たせ芸術に昇華させた日本独特の芸術・哲学として評価されているようです。
海外での評価が逆輸入され、日本でも評価され広まっているというのはアリがちです。

伝統工芸が注目され盛んになるのは嬉しいことです。
一過性ではなく、持続的に根付いていってほしいと思います。