野良の覚書

シニアおばちゃんの日常雑記 まだまだ元気

介護者はミニマリストにあこがれる?

親御さんが施設に入所したばかりの友人が、
「施設っていいわよ。最小限の荷物でね。私も、あんなところで、テレビと本と最小限の衣類だけで暮らしたい」
なんてことをいう。

 

別に施設に入りたいってことではない。

整理整頓に疲れたんだね。
案の定、「究極のミニマリスト生活よね」なんて言葉が出てくる。

友人は、もともと整理整頓ができる人で、部屋はきれいに片付いていた。
介護問題等で疲れて、自分の体調も良くないようだ。
こういう時に、モノを片付けるという気力がなくなるのは当たり前だ。
現在、「家は散らかり放題よ」という。
それが気になって仕方がないけれど、片付けられなくてという状況のようだ。

 

老老介護あるあるである。

年をとったら片づけをする体力・気力がなくなる。
それはもう当たり前のことだ。

 

こんな時、物が少なければ、片付けもらくだし、片付けねばという思いに追い立てられることも無いし、部屋もスッキリ見えるような気がする。
それは、とても心安らぐことだ。

 

私も介護をしているときは、実家が何にもないホテルみたいな部屋ならいいのにと思ったことがある。


でも、特に母はモノを棄てるのを嫌がった。
部屋がスッキリすれば動線も確保しやすいし転びにくい、掃除もしやすいし、部屋もスッキリ見えるじゃないかと言ってみた。
もう使わないし棄ててしまおうといっても、それは結婚するとき買った鏡台で・・・と続く。
使わなくなった家具が、介護ベッドをいれた部屋を圧迫していた。
もう編まない毛糸もあちこちに在り、ディで作り方を覚えたチラシでつくるゴミ箱は増殖していく。
棄てたくないものを無理に捨てさせるのもどうかと思うのであきらめた。

けれども、物であふれた部屋も見ているとイライラしていた。

 

片づけに時間をとられ、母と話をする時間は二の次だった。
本当は話をすることが大事だったんだと今は思う。

 

片付けに気をとられて、大事なことを忘れては仕方がない。


やはり、物は少なくしていかなくてはと思う。
介護者のためばかりでなく、いずれ被介護者になる立場からも、モノを少なくした方が安らかに暮らせるような気がする。


私も、好きな映画を見られるようにテレビと、本だな一つ分の本と、パソコン、最小限の衣類くらいに抑えていけたらいい。
自分が動けなくなる時のために、少しづつ断捨離は勧めていかなくてはと、改めて思った。