昨日、映画「キンキーブーツ」を観てきた。
今回の「キンキーブーツ」は、ブロードウェイのヒットミュージカルの舞台を映像化した作品だ。
脚本 ハーヴェイ・ファイアスタイン
音楽 シンディ・ローパー
演出・振付 ジェリーミッチェル
セットデザイン(デイヴィド・ロックウェル)衣装デザイン(グレッグ・バーンズ)照明デザイン(ケネス・ボズナー)
音響デザイン(ジョン・シヴァーズ)ヘアデザイン(ジョシュ・マルケット)
プロデューサー 舞台版 ダリル・ロス ハル・ルフティング
映画版 ダリル・ロス ハル・ルフティング オースティン・ショウ
エグゼクティブプロデューサー スチュアート・レーン&ボニーカムリー
映画版監督 ブレッド・サリバン
主演 マット・ヘンリー キリアン・ドネリー
ストーリーは倒産しかけた工場の跡取りさんが、ドラァグ・クイーンのローラと出会い、互いに成長しながら、会社を立て直す。
まあ、青年の成長とサクセスストーリー。
いや、懐かしいな、ハーヴェイ・ファイアスタイン。
大好きなトーチソング トリロジーの原作者であり主役だ。
「キンキーブーツ」はもともとの映画があるらしい。
セリフや背景やディテールで動かすストーリーを、ミュージカルの舞台に移すのは大変だろう。
セリフは少ない。
ほとんどを音楽で進行する。
それでいて、ストーリーも、主人公たちの切なさも、喜びも表現しなくてはいけない。
場面はサクサク進み、大事なところはちょっと立ち止まり緩急をつけている。
場面は説明してないが、クリアに理解できるよう構成されている。
とても分かりやすくて、温かいストーリー展開と感じる。
音楽も好きだな。
さすが、シンディです。
この作品は、大事なところは場面構成と音楽で語り、流れる。
その大任を見事に果たしている。
俳優たちも、歌、うま~い。
ドラァグクイーンのお姉さんたち、派手なショーが楽しい。
15センチのヒールはいて、よく踊れるな。
舞台というのは総合芸術だなと、つくづく思う。
観客は欲張りだ。
いくら面白いストーリーでも、それをどう見せるか、そこがきちんとしていないとだめだ。
脚本や音楽や舞台装置や衣装、出演者がある程度のレベルで調和していないと、居心地が悪い。
その点、この作品は、ブロードウェイのヒット作。
そこはクリアしているはずだ。
面白いのが約束されているってものだ。
そりゃ、たとえば、ボブ・フォッシーのミュージカルを始めてみたときの「おお~」って感じはない。
でも、面白ければかまわない。
で、まあ、大いに楽しんだわけです。
ミュージカルは、ハッピーエンドがいいね。
アンハッピーエンドの傑作もある。
けれども、見終わった後、幸福感を感じるようなミュージカルが好きだ。
昨日の私はハッピーだった。
ただね、映画館の観客の少なさが悲しい。