野良の覚書

シニアおばちゃんの日常雑記 まだまだ元気

映画「AALTO」を観てきました。

AALTO 2020年フィンランド映画
監督 ヴィルビ・スータリ
出演 アルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト他

本人や作品の写真、動画等を見せながら、本人への過去の録音や関係者、研究者らのインタヴューで構成されたドキュメンタリーです。

 

 

シンプルでモダン、温かみを感じさせる北欧デザインが割と好きです。
アアルトの生誕125年の記念ドキュメンタリーが上映されているというので、朝から映画館に出かけました。


アルヴァ・アアルト、20世紀を代表するフィンランドの建築家です。
建築は家具と補完しあう物という考えから、家具のデザインでも抜きんでています。
アアルトのデザインは、北欧のモダン家具の礎じゃないでしょうか。
アアルトの建築も曲線を用いて、ディテールにこだわったもので素敵なのですが、私は家具デザイナーとしてのアアルトに興味があります。


代表作のスツール60など、知らない人はいないんじゃないかな。
パンフレットの一番下の右側。
素材は変わっているけれど、デザインはあちこちでみるでしょう?
真ん中の花瓶もイッタラの代表的なものです。
お椀を逆さにいたようなのや、ハチの巣みたいなペンダントトップもよく見ます。
これ知っているっていうデザインが結構あります。
曲げ木で作ったアームチェアなんてよく考えたなと思います。

 

それにしても、単に建築家とかデザイナーという以上に時代の寵児だったんですね。
活動範囲が非常に広い。
空間的にも、内容的にも。
作品が生まれる過程を垣間見られて面白かったです。

もうちょっと北欧デザインへの影響という点も触れてほしかったと思いますが、仕方がないですね。
作品、それとアアルトの人となりということが見せたいだろうしね。

 

奥さんのアイノが気になりました。
アアルトの作品を陰で支えたのは奥さんのアイノとパンフレットにも書いてあります。
アイノも建築家でアルヴァの仕事に協力をしていたようです。
共同で事業もしています。

イッタラにアイノのデザインしたタンブラーがあります。
今ではスタンダードになっているタンブラーです。
アルヴァは天才でしょうが、アイノも才能のある人だったでしょう。
そんなアイノはアルヴァの面倒が第一、子どもの面倒が第二、その次が仕事と映画の中で言っています。
どんな気持ちでいたんでしょうね。
手紙でアルヴァは女性関係に問題ありそうなことも暗示されていましたし、アイノが不安定になっているのも感じられました。
アイノの気持ちが気になります。

 

それはともかく・・・
素敵なデザインを見て、その誕生に関する話を聞いて、いい気分で帰ってきました。