野良の覚書

シニアおばちゃんの日常雑記 まだまだ元気

「くもをさがす(西加奈子)」を読んで身の回りの診療システムについて思った。

友人が「くもをさがす」西 加奈子  という本を貸してくれた。
作者は、移住先のカナダで癌の治療を体験した。
その闘病日記だ。

癌と向き合う日常も興味深かったが、私が一番興味を引かれたのは、最初の方の、カナダの医療についてだった。


作者の住んでいるカナダのブリティッシュコロンビア州の診療のための制度は、次のようなものだ。

具合が悪くなっても、診療科のクリニック(専門医)に直接行くのではない。
ファミリードクター(総合医)に見てもらい、紹介状をもらって専門医にかかる。
急を要する場合は救急に頼る。


本を読んでいて思ったのは、「大変だ~」だ。
直接診療科に行けないのは困るなと思ったけれど、まあ、ありがちな制度だ。
ただ、予約の取りにくさというか、診療まで待たされる期間の長さと、医療がとことん細分化され、担当のこと以外わからないらしいのにはびっくりした。

いちど流れにのればスムースにいったようなのだが、流れに乗るまでが大変な様子が読み取れた。

病気になった時は、体調だけでストレスなんだから。出来るだけ他のストレスなく医者にかかりたいと思った。

 

いろいろな国にはいろいろな診療システムがある。
どれがいいとは言えないけれど、私が受けられるシステムは悪くないと思った。

具合が悪くなれば、自由にクリニックを受診できる。
これはありがたい。
先端の医療をする総合病院もあるし、急病に関しても救急病院での対応が可能だ。

 

救急に関して「たらいまわし」ということが言われることがあるが、浜松の救急制度は夜間に関しては割合整っている。
1次救急  夜間診療室(それほどひどくない場合、直接診療室に行く)
2次救急  7つの総合病院が輪番で対応
3次救急  3病院の救命救急センター
そのほかに、当番制の待機医師制度がある。

無いとは言わないが、たらいまわしは、「ここじゃなきゃ嫌」なんて言わなければ何とかなるようだ。

家族の都合で何回か利用したが、スムースに利用できた。
たぶん、医大があり、田舎過ぎず、都会過ぎない町なので、制度も整っているんだろう。
山間部は大変だけれど、いざとなると聖隷病院がドクターズヘリを持っている。

 

高齢になると、健康不安が出てくるので、いざという時どうしたらいいのかということは気になる。

お金のことは別として、治療を受けるためのシステムには割合安心感を持っている。


それは幸せなことなのだろう。