野良の覚書

シニアおばちゃんの日常雑記 まだまだ元気

老いについて 母の介護で学ぶ。

母は91歳で亡くなった。
最後まで看取ることができたのは、 私にしては上出来だ。

 

母をみている間、特に母が骨折して寝付いてからの私は、先の見えない不安で重い気分が続いていた。
考えると嫌になるので、TODOリストを作って、行動に集中するようにした。
意地っ張りなので、外には出さないようにしていたつもりだが、見え見えだったようで、友人たちには精神的に助けてもらった。

 

そんな日々が終わってみると、冷静になり、最後まで頑張ったことが自信になったし、老いたらどうなるということを学べたのだなということが理解できた。
今考えてみると貴重な体験だ。

 

老いて何ができなくなっていくのか、それを見てきたことは、不安ではあるが、リアルに考えることができ、ネガティブな妄想が膨れ上がることはない。

 

自分の体が思うようにならないせつなさ。
いちいち人にものを頼まなければならないもどかしさ。
母のやり方と私のやり方は違う。自分の思い通りにならないいきどおり。
こうしたことを見ていて、自分もこうなるのだなと知った。
そして、このことは、まだうまく表現できないが、私の中になにがしの覚悟とほかの何かを残した。


自分が人の世話にならなくてはやっていけなくなる時のことを考えるのは、愉快なことではない。
しかし、どうせいつか通る道だ。
あらかじめ覚悟しておくことはできるというのは、私にはありがたい。

 

健康保険や介護制度を知ることができたのもありがたい。
それらをどう活用できるか、知っているといないでは大違いだ。


母は最後にロールモデルとなって、最後の時期がどんなものか教えてくれた。
これは、老いに対して自分のこととして考え始めた私への、母からのギフトだろう。